ホスピタウン便り |
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VOL37 (平成15年4月) |
問われている価値観、迫られている決断
本年、9月9日で真誠会開院15周年を迎えます。私は本年3月で59歳になります。ということは来年3月必然的に60歳になります。
考えてみましたら、前回のホスピタウン便りの中で「これからの真誠会は、少年が知恵のある青年と育ち、そして壮年へとなるべく、成長をして行きたい」と書きながら、私自身が今後に関して決意が出来ていなかったのは片手落ちでした。何故なら、真誠会は私自身と表裏一体ですので私が変わらなければ真誠会が変わるわけはありません。
60歳という年齢の一つの区切りを前にして、私自身が高らかに新たな挑戦を宣言していないのは不手際とも言うべきものでした。そこで不安な心の中で日野原先生の教えを心の中で繰り返してみました。
日野原先生が講演で言われている言葉の中で、「人生で大切なことは幾つになっても何か新しいことを始めなさい」という言葉がまず頭をよぎりました。そして著書の中では、「人間は死に向かって成長する」というエリック・エリクソンの言葉も紹介されています。また、日野原先生は「豊かに老いを生きる」という著書の中で、「人生は選択の連続である」と書かれ、それを選択し決定するのは、それぞれの人間の「価値観である」と教えておられます。
日野原先生の言葉を私に置き換えてみるなら、現在私は私の価値観を問われ、何を始めるかを問われ、選択の決定を迫られている時期だと思いました。私自身が今の年齢で何かを始めることが出来なければ、患者さんに対してどのように生き方についてのお話ができるでしょうか。
私は今こそ自分自身を見つめ直し、本当の価値観をしっかり確認して、来るべき新しい人生の展開に対して心身の準備を始めなければならない時期だと思いました。
そして私が決断する時、真誠会が変わるのです。
春の新しい息吹の中で、草木の新芽に負けないように。
医療法人真誠会・社会福祉法人真誠会 理事長 小田 貢
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